オトコの育休フル取得日記

新米パパの育児休業1年記です。長期の育休をとってみて、本当に良かったと感じているので、メリット・デメリットを記していきます。

03_男性が育休を取ると会社に70万円くらい入る件について

育休を取ることについては、女性ですら引け目を感じてしまうというのが実情のようです。
というか、男性はそのあたり察しておかないといけないですね。

 

仕事へのコミットの度合いが高い人ほど、「子育てで抜けるとか言いづらい、迷惑かけて申し訳ない」という気持ちが強く、本来この上なくおめでたいことであるのにタイミングを見計らい謝りながら上司に報告をする…ということが起きてしまっています。

 

「子供ができてすみません」がある限り少子化は止まらないですね。
「結婚しますすみません」は言わないと思います。子供ができることは面倒なことでも迷惑なことでもなく、嬉しいこととして報告できる世の中になってほしいと思います。

 

で、否応なく休みを取ることになる女性に対して、「子供ができたんだからもっと仕事頑張れ」な空気になりやすい男性にとっては育休など選択肢にも上がりません。
僕も子供ができたことを報告したあと、総務の女性から念のための確認みたいな感じで「育休は取らないよね~」と聞かれました。

まあ男に対してはこういうものですね。(後にすごく応援してもらえました。)


子供ができたことがわかってから、産後の暮らしをどうするかずっと考えていました。


育休を取ってもギリ困らない生活基盤はあったので、できうるならMAXで育休を取って子供と奥さんと一緒に暮らしたいと思いつつ、簡単に替えの利かない、しかも自分で希望した職務を任せてもらっている立場で長期休業が欲しいと言い出すのは、かなり無理筋な気がしていました。

今回は端折りますが、その後同僚からの支援で社長と直に相談ができ、自分の想いを伝え快諾してもらったという幸運な経緯がありました。


で、今回の話ですが男性の育休の取得は意外と会社に迷惑というわけでもないという件について。

 

■育休中の会社側の金銭的負担はほとんどない

育児休業給付金の出どころは会社ではなく雇用保険です。
また、育休中は健康保険・厚生年金が免除されるので、普段は半分負担してくれている会社側も支払いが発生しません。
育児「休業」中なので、会社から休業者へ支払う義理はないですね。

なので給付金をもらうことに引け目を感じる必要はありません。

 

■男性の育休取得により企業へ補助金が出る

男性の育休取得は制度としても支援があり、企業側へ微妙なボーナスが支給されるようです。


これがあれば育休取得・復帰前後に各部署にかかる工数もチャラになるはずです。

なってて欲しいですね~なってないと心労きますね~。

 

諸々条件がありますが男性の育休取得が1名いれば72万円、2人目がいれば18万円が企業側に支給されるようです。

 

人事担当が知らなさそうだったらこの辺投げといたらよいかと。

厚生労働省 両立支援等助成金のご案内
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/29-goannai_2.pdf

・分かりやすく解説してくれてるサイト
http://www.office-r1.jp/blog/988/

 

■代替要員の確保にも補助金が出る

上の「厚生労働省 両立支援等助成金のご案内」に含まれるものですが、育休した人の代替要員を確保した場合にも60万円の補助金が出るようです。(中小企業のみ対象)

 

自分が育休取ることで会社に補助金が入り、さらに1人の求職者に職を与えることができる…こんなに尊い行いはなかなかありませんね。

 

■会社の福利厚生のアピールになる

求人情報誌に「みんな仲良しのアットホームな雰囲気です♪」とだけ書かれていたらだいたいの人が「ああブラックね」と名推理ができる昨今ですが、育休中の男性もいますよと言われたらちょっと魅力的になるのではないでしょうか。

最近の新卒学生はその辺シビアに見てると思われるので、少しでもマシな学生を採りたいのであればわりと実績として有効だと思われます。

 

■そのうち男性の育休取得の実績がない企業は問題視される

まだ数年後、十数年後の話だとは思いますが、男性の育休取得の実績がない=相当労働環境に問題がある と見なされる時期が来るだろうと思います。
今のうちにその可能性を回避できるのであれば会社のためと言えるのではないかと。

 

■育児のために会社を休むのが悪いことではないという空気ができると、助かる同僚がいる

保育園から呼び出しがかかって、片付いてないタスクを仲間に頼んで早退する心苦しさを僕はまだ知りません。
クライアントとのMTGがある日に子供が熱を出してしまったときにリスケする心労も知りません。
人手が足りないのに子供ができてしまったことを一人で悩む日々も、育休後の復職が非現実的すぎて損だと分かりつつ出産退職を決断するキツさも知りません。

 

このつらさを救ってあげられるのは社員一人ひとりの態度を総計した会社内の雰囲気です。
子供最優先でいいじゃないですか。自分の子供より大切なものはそうそうこの世に見つけられないでしょう。

 

子供のために仕事を犠牲にするのが心苦しいというのは主客逆転しています。

男性が育児休業を取得することで、少しでも社内の雰囲気を正常に近づけることができたら、すごく救われる同僚がいるかもしれません。
ほんの数日の育休すらも取らないことで、逆転した価値観の維持に貢献してしまうかもしれません。
頑張るのがいいことではない時もあるかも知れないということです。

 


■まとめ

会社側にも何かしらのメリットがあると分かれば多少は気持ちが軽くなると思うので書いてみました。
大半は僕の育休取得が決まってからの心労を和らげるために調べて分かったことです。

しかし実際はいいづらいのは言う前だけで、言ってしまえば応援してくれる人の方が多いです。
ベンチャー系で若い人が多い会社だからかもしれませんが、まあまずはやるやら含めた相談から始めたらいいんじゃないでしょうか。
おわり。

 

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